カクテルの作り方・ブレンダー編

「カクテル」とは数種類の液体をミックスした飲み物です。例えば「水割り」というのもカクテルの一種と言えるかもしれません。かならずアルコールを含めなくちゃいけないということもありません。果汁を搾って甘みを加えてソーダで満たす、というのも立派なカクテルです。

「カクテル」という語が広まったのは、そんなに大昔のことではありません。ですが、カクテルという語がなかった時代でも、例えば非常に苦い薬用酒を、果汁で割って飲みやすくする…などの工夫は、もっと以前から行われていたでしょう。

「カクテルは悪酔いする」と敬遠する声もたまに聞かれます。決してそんなことはありません。できる範囲で上質な材料を用いて、キチンと丹誠こめてつくったカクテルは最高の一杯になり得るものです。あまりに美味しくて飲み過ぎた挙げ句に二日酔い…というのは、カクテルだからというより、単に酒量をオーバーしたためでしょう…。

カクテルの作り方・ブレンダー編です。

ブレンダーとは、ご家庭でもよく見かけるミキサー機器を使って作る、バー用語の一つです。ミキサーのカップの中に、材料になるお酒や果汁・果肉、そして細かく砕いた氷を入れてセットし、刃を高速で回転させます。キンキンによく冷えたシャーベット状のカクテルは、暑い夏の日には格好の一杯となるでしょう。

一般的には、シェイクして作ることの多いダイキリやマルガリータなどを、ブレンダーで作る「フローズン・ダイキリ」「フローズン・マルガリータ」などが有名で、大変人気のあるカクテルです。ただ、非常に冷えたフローズンのカクテルは、舌に甘みを感じにくくするので、少し甘みを足したり、気持ち多めに加えるのがポイント。味に厚みと深みが出ます。

それと、ブレンダーで作る大きな利点がもうひとつ。くだものの果肉を、まるごとムダなくカクテルにできることです。西麻布バーオレンジでは、フレッシュフルーツを使うのが基本で、きれいなフキンに包んで果汁を搾ります。当然、あとにはフキンに果肉が残るのですが、ブレンダーの場合はフルーツまるごとが味わえるのです。

皮をむきやすいモモや洋梨をはじめ、イチゴならばヘタを取るだけの簡単さです。または、搾るだけではたっぷり果汁がとれない柿などにも適しています。トロリとした舌触りと喉ごしが大変おいしい、そんな一杯のカクテルを楽しめます。