唐突ですが、オレンジに「ロゴ」があるのはご存じでしたか？「実はすごいヒト」に作っていただいたのですが、店内においては余り目にする機会がないため、見過ごされがちなのも事実です。オレンジのロゴが確認できるのは、店の階段脇の小さなプレートや、オレンジのショップカード・名刺・ハガキ・伝票などの印刷物くらいです。
そしてもうお分かりでしょう、今回のタイトルが示すように、デザイナーの青葉益輝氏が「実はすごいヒト」そのかたなのです。たとえば、長野冬季オリンピックの公式ポスターや、この春（注：当時）には紫綬褒章の授賞など、グラフィックデザイン界における重鎮でいらっしゃいます。
噂によると、参考までにと最初にお渡しした「時計じかけのオレンジ」の単行本をご覧になった奥様が「こんな恐ろしげな店に関わるのはよしなさい」と反対なさった…とかどうとか言われた末のオレンジのロゴ、一度じっくりご覧くださいね。飽きのこない、シンプルでいて味わいのあるロゴ同様、これからも永く愛される店づくりを、いつも心掛けたいと思います。
オレンジ便り 2006年 7月配信分
追記：ウェブページ開設で、いつでもロゴをご覧いただけるようになりました。なお上の写真は、西麻布バーオレンジのショップカード版下です。
追々記：２０１１年７月、青葉さんの訃報が目に飛び込んできました。文字通り寝耳に水という感じで、しばし言葉を失いました。それにしても思い出されるのは、西麻布バーオレンジを開店させる前、ヨーロッパ各地を巡る際に「思い切り楽しんできなさい。ロゴは創っておくから。」と送り出して下さったこと。帰国後、タイプの異なるバーオレンジのロゴが４パターンも出来上がっておりました。有難うございました、青葉さん。ご冥福を心よりお祈り致しております。
